首藤剛志のふらふらファイル箱

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ミンキーモモ マニアックス 付録絵本用脚本その3、最終回

ミンキーモモ マニアックス 付録絵本脚本 その3 最終回
                        作 首藤剛志 絵わたまべひろし  

 (アルファベットの部分は、わたなべひろし氏が書いた、絵の部分です)
 なお、これは、その2ににいれるつもりでしたが、ブログの字数制限で、はみだしたラストの部分です。

「明日どうなる」パート3 最終回

 A 様々な職業の18歳ミンキーモモ……(現代の職業でかまいませんスチュワーデス
  と看護婦はいれてください)困惑するノットラス。
  1. 「ここれは……」ノットラスは息を呑みました。
   どれがミンキーモモの大人になった姿なのか決めかねました。
   だって、ミンキーモモ自身もどんな大人になるか決めかねていたからです。
   ミンキーモモが変身したのは、ミンキーモモの可能性でした。希望でした。夢でし
   た。
   それは数限りなくありました。
   おまけに、その時代には存在しなかった職業もありました。
   空飛ぶ機械でお客様のお世話をするお仕事……
   病気の人たちをやさしくお世話するプロフェッショナル……
   そんなお仕事はこの時代ありませんでした。まして白衣のユニフォームなんてね…

  B 花嫁衣装のミンキーモモがノットラスと結婚式をしている姿……頬赤らめるノット
  ラス
  1. 「ここここれは……」
   おまけに、ウエディング・ドレスのミンキーモモがノットラスと手を並んでいる姿
   を見せられてはノットラスも困ってしまいます。この姿は恥ずかしながらうそでは
   ないのです。ミンキーモモがノットラスの姿をはじめて見た時、あっ……素敵な男
   の子だなって思った瞬間があって……一瞬だけミンキーモモの頭の中をかすめた未
   来の夢のひとつだったのです。
   「どれが、未来の私なの?」
   ミンキーモモは聞きました。
   ノットラスにはもしかしたら本当のミンキーモモの未来が見えたかもしれません。
   でも……首をふりました。
   「僕にはわからない……予言できないよ」
   どれもこれも、それなりに素敵で、そのどれにでもミンキーモモにはなって欲しい
   な……と思える未来だったのです。
   「だったら……お願い、世界が滅びるなんて予言……フェナリナーサの休業中は止
   めておいてくれる?」
   ノットラスはうなずきました。
   「ああ……少なくともあなたが目覚めてまた会える日まで……ハルマゲドンは止め
   ておくよ」

 C きんとと号……予言の国を飛び立つ……手を振るノットラス
  1. フェナリナーサ歴ダバ数○回目の休業5分前……ノットラスの約束を取り付けて
   ミンキーモモはフェナリナーサに戻って行きました。
   「また、あなたとあえるといいね……」
   「ああ……それは僕の夢だ……予言じゃないな……」
   ノットラスは、少しだけさみしげに微笑みました。
   「SOMEDAY SOMETIME……」
   「SEE YOU AGAIN」……

 D. フェナリナーサ……休業中  眠っているミンキーモモ
  1. こうして……むかしむかし……といっても、今からだったら、しっかりむかしと
   思えるむかし……フェナリナーサは休業して眠りにつきました。
   起床……そして開業は むかしむかし……ほんの少しだけだけ昔の予定です。
   ただ、ミンキーモモは知りませんでした。
   眠っている間のことは……
   ノスットラは約束を守りました。
   でも、……ノスットラが予言を捨て、夢の修行に出家し(真面目な人だったのです)
   姿を消した後……ノスットラの末裔たちが予言の国を世界中に作り、いたるところ
   に広めました。
   夢と希望とは似ているけれど、ちょっと違うようにも思える予言と祈りが世界中に
   広まったのはこんなわけなのです。
   むかしむかし……ほんの少しだけだけ昔……
   目覚めたミンキーモモについては、もう、みなさんがよくごぞんじですよね……
   そして……もう一度……あなたと
   「SOMEDAY SOMETIME……」
                             では……

              ミンキーモモ マニアックス「明日どうなる」完