首藤剛志のふらふらファイル箱

人並みのつもりにしては、ふらふらしています。

御無沙汰してます。これから元気になります。

本当にご無沙汰してしまいました。
体調を崩し、路上で倒れ救急車で運ばれ、それ以後、病院通いをしていましたが、まあ、入院はせずになんとかなりそうです。
しぶといなあ……と自分でもあきれます。
父は80歳代で、まだ健在。今まで書いてきたものの中で、「生きろ!生きろ……」と言っていた僕が、親より先にあの世行きでは申し訳ないと何かが頭の中でささやいていますもんで頑張ります。
 小田原文学館の展示会は4月の18日に終わりましたが、その後も、小田原ゆかりの文豪の方たちの隅に、常設棚のようなものを作っていただき、拙作のうちのいくつかが、小田原市立図書館に行かなくてもいつでも見ることができるようになりました。もちろん休館日以外ですが……。時期を見て、その陳列物も図書館にあるものの中から、とっかえひっかえしてくださるそうです。
そこまでしてもらっていいのか……と、なんとなく、冷や汗ものの感じがします。
 展示会に来てくださってお会いできなかった方にはこの場を借りて心から、お礼を申し上げます。
 5月3日は北条五代祭り(戦国時代の殿様達の行列が町を行進します)、アジサイの季節にはアジサイが咲き乱れ、初夏には小田原ちょうちん祭り……どれも、他の街ではあまり見られない小田原自慢のものでして、機会があれば、是非、お立ち寄りください。
あ、そういえば、小田原エクスポというイベントがあって、そこでも、市長さんたちと公開座談会のようなものをしました。
で、その後は、なんと、東京の渋谷も忘れちゃ困るというかのように、昔、通っていた渋谷の区立松濤中学校(これまた昔ですが「都立高校独立国」という小説のモデルにした中学校)からお声がかかり、体育館で全校生徒相手(と言ってもほぼ200人とその父兄の方々……僕が中学生の頃は千五百人いた中学です)に取りとめもない話をしました。
で、それが、道徳の授業の一環ということだそうで、「この僕が道徳!?(^_^;)]病気でなく本当に冷や汗がでました。しかし、僕の妹二人も通った学校でもあり、ますますいい思い出になりそうです。
 後は、渋谷の病院と映画館と書店を行ったり来たり……あ、昔、書いた魔法少女アニメに似た実演ミュージカルショーのようなものも初日にご招待されたので、そのアニメの書いた脚本家の方たち数人と見ました。
 脚本家一同、見てはいけないものを見てしまったような気分で無言……予想はしていたものの、昔のアニメを知っている人は、腰を抜かすかもしれません。いくらなんでも……ここまでやるかという……脱力感……。
 ふと池袋の劇場のあるビルの外に出れば、そこに映画館、渋谷で上映していない「涼宮ハルヒの消失」……口直しに見たのだけれど、これが二時間半以上あるのに退屈しない。
 少なくとも、作り手の熱意はびんびん伝わってくる出来で……なにしろアニメに出てくる文芸部の机の上に「早川世界SF全集」が箱入りでなく数冊積み上げられているこだわりようで、この全集、僕がまだ未成年の頃に出た全集で今の若いアニメの作り手は、大きな図書館にでも行かなければ見ることができないだろう代物で……余談ですがSFフアンでなくても知っているあのダニエル・キイスの「アルジャーノンに花束を」の長編ではなく短編バージョンが入っている全三十巻以上ある全集です。……「アルジャーノンに花束を」は舞台や映画化もされましたが、僕は、桁違いに小説の短編バージョンがいいと思っていまして……これ、作者も大変だったろうが日本語訳も大変だったろう傑作でして……、長編バージョンしか知らない人たちはかわいそうと常々言っている……まさにそれが、スクリーンの中の机の上にあり……それだけで泣けてきましたよ。
 二時間半以上あるアニメ映画と子供だましといったら子供に失礼な、いや、見せちゃいけないような実演ショー……どちらも、普通考えれば無茶です。……しかし、同じ無茶でも……月並みないい方ですが比べれば月とすっぽん……片方は月とすっぽんと言ったらすっぽんが気の毒なほどの制作姿勢……そりゃそうです。すっぽんでも食べれば元気になれるといいます。脱力はしないでしょう。
 で、ここんとこ、あまり出歩かず、横になっていると、何気にテレビを見ると、ぶったまげて面白い番組をやっているじゃないですか。
 インターネットのアニメスタイルのコラムにも書いたのでダブりますがそれが、日曜午後六時……あ、もう今日か……NHK教育テレビハーバード大学白熱教室」。
政治哲学の講義ですが、全然難しくありません。もう4・5回目になっているのですが、途中から見ても面白いはずです。
 この番組についてなら、今、そろそろ寝なければいけない時間ですが、語り合うのに、これから徹夜の2・3日はかまわないほど、面白い。
 なにしろ、見ていて元気になれます。
 お勧めです。
 では……。