首藤剛志のふらふらファイル箱

人並みのつもりにしては、ふらふらしています。

「下北サンディーズ」

一昨日から昨日まで仕事で徹夜をし、家族とつきあい、仕事場に戻って、昨日のブログを書いたら、急激に、眠気が襲い、気がついたら、今日の七時……それも、夜の午後七時だった。
 つまり、二十時間、眠っていた事になる。
 どこか遠くで、留守番電話が何回か、鳴っていた覚えがあったが、ほったらかしにして眠ってしまったようだ。
 これでは、一昨日、徹夜をして仕事をした意味が、まるで無くなってしまった。
 眠っているうちに色々な所から来たFaxが、山のように届いている。
 その整理をしているうちに、九時になった。
 ぼんやり、ビデオに繋いでいるプロジェクターを点けたら、「下北サンディーズ」という番組が始まっていた。
 上戸彩さんが主役の、下北沢の小劇団を描いたコメディだ。
 下北沢は、僕の若い頃、渋谷、新宿、の次に、懐かしい場所だ。
 二十代の初期に隣の駅の東北沢に二年ほど、アパートを借りていた事があるのである。
 番組では劇場の「スズナリ」とか「本田劇場」とか、懐かしい劇場名が、実名で出てくる。
 僕が、下北沢をうろついていた時期は、そんな劇場の創成期のころだ。
 僕自身は小劇団に所属した事は無いが、知り合いはいっぱいいた。
 そんな人たちと、下北の酒場で、他愛の無い演劇論をよくかわしたものだ。
 あの人たちは、いま、どうしているのだろう?
 「下北サンディーズ」は、僕にとって、ドラマを見るというより、懐かしさに浸る番組だ。
 もちろん、現代の下北沢を舞台にしたコメディで、僕の知る下北沢とは違うが、番組の雰囲気は、登場人物の貧乏度も含めて懐かしい。
 いったい誰が、こんな舞台をコメディにしたいと言い出したのだろう。
 上戸彩フアン以外で、見る人がいるのだろうか?
 余計な事だが、視聴率の気になる作品だ。
 上戸彩さんは、前作では、スチュワーデスのタマゴ……いまはキャビン・アテンダーと呼ぶらしい……を、演じていて、十一歳の娘もよく見ていたらしいが、「下北サンディーズ」は、小劇団が舞台ということもあって、あまりに遠くて濃い世界の話のせいだからか、ちょっと敬遠気味で見ていないようだ。
 どうせ、下北沢が舞台である。
 こうなったら、もっと、徹底的に下北沢の特有なムードを追いかけてみたら、更に面白くなるなるのではないかと思う。
 しかし、上戸彩さんという女優は、どんな役をやっても、変らない人である。
 下北沢でも、上戸彩上戸彩である。
 それが、いい事か悪い事かは、僕には分からないが、別に上戸彩ファンではない僕としては、下北沢の描かれ方が気になるコメディである。
 次は、「電車男」以外の秋葉原を舞台にしたコメディが、出てくるのだろうか?……もう、出来ているかもしれないが……いずれにしろ、ご当地コメディは、僕にとっては、興味深い素材である。