首藤剛志のふらふらファイル箱

人並みのつもりにしては、ふらふらしています。

「COSMOS ピンクショック」二部……その6 (最終回)

「COSMOS ピンクショック」二部……その6  最終回
                            首藤剛志



○山頂付近
   フィレは呆然と立ちすくむ。
フィレ「男が女を助けている。男があの三人の為に闘っている!」
部下「はぁ…なんか、昔話とは随分、話が違うみたい。」

○イメージ
   ミッチがフィレに話している。
ミッチ「たぶん、ヒロちゃんは、そんな男の子じゃないわ。いいえ、男の人ってそんなに悪い人ばかりじゃないわ。」

○山頂付近
フィレ「わたし達は、何か考え違いをしていたのかも知れないわ。」

○神殿
   大乱戦が続いている。
   突然、宝石の光がカーッと膨れあがる。
   一同動きが止まる。
   次第に、光が弱まっていく。
   ポッカリ開いた穴が、狭まっていき、地鳴りがする。
ギャッピー「みんな、暗黒空間の出口が狭まっていく。急げ!脱出だ!」
   そして、ミッチの手を取り
ギャッピー「さ、君のピンクショックはあそこだ。」
   と、ピンクショックを指す。
ギャッピー「おまえは、一人でどこまでも!」
ミッチ「うん、ヒロちゃんを追うわ。」
ギャッピー「行きなさい」
ミッチ「ありがとう…」
   ミッチ、ピンクショックに走って行く。
   ギャッピー、後ろも見ず、そのまま、ショルダージェットでギャッピー機へ飛ん   でいく。
   ジェーンとラン、呆然と見上げ、
ジェーン「いい男だねぇ」
ラン「惚れたよ、わたしゃ」
ジェーン「ん?」
ラン「ん?」
   二人、キッと睨み合う。
   とたん、大地震がおこる。
二人「な、場合か!」
   二人は、自分達のロケットに走っていく。
○ピンクショック コックピット
ミッチ「ミッチ、行きます!」
   レバーを叩き込む。

○ピンクショックは、上空の光の隙間に向かって素っ飛んで行く。
   続いて、船団が後を続く。
   岩山の頂きで、噴火が起こる。

○山頂付近
   フィレが上空を見上げている。
フィレ「男……か……」
   光の隙間が、閉じていく。
   フィレ、くるりと部下の方を向き
フィレ「みなの者…わたしも行く…男というものが、どういうものなのか…愛というものが、どういうものなのか…わたしもこの目で確かめてみたい。」
部下「分かっております。そして、それが明るいものであれば…私達にもそれが分かればあの暗黒も晴れることでございましょう。」
フィレ「うん!」

   フィレを乗せたロケットが飛びたつ。
   部下達が手を振る。
   光の隙間が閉じる。ぎりぎりのところをフィレ機は、すり抜けていく。

○星雲連合会議
議長「ええ、ピンクショック騒ぎが治ったところで…次の議題に入ろうと思いますが…」
   ズズズズ………会議場が揺れる。
A「な、何事です。」
会議場のアラームの声「大変です!我が星雲に、空間の歪み発生!」
B「で、ど、どこに?!」
アラーム「ここです」
   一同呆然…… 
   会議場のヴィジョンがいきなり歪み、ピンクショックが飛び出してくる。
   天井を突き破って、大宇宙へ!
A「な、馬鹿な!」
   続いて、ギャッピー機が、ジェーンのランの機が、トラ軍団が…大船団が…最後に   、フィレの機が………飛んで行く。
   ボロボロになった、会議場の一同
議長「騒ぎは終わっていなかった…ピンクショックは続いていく…」
   ガックリとうなだれる。

○ピンクショック
ミッチ「わたしは止まらない。ヒロちゃんに会うまでは。ピンクショック、ノンストップ、ゴー!」

○大宇宙
   素っ飛んで行くピンクショック
   そして、大船団
   更に、その数は増えている!

○エンド タイトル
   軽快なテーマ音楽とともに、
   スタッフ、キャストがミッチ達の後を追っていく。
                       最終回 エンド


 一応三部形式でしたが、脚本化したのは、ここで終わっています。
 今も、ミッチーは、宇宙を一直線で、飛んでいる事でしょう。