首藤剛志のふらふらファイル箱

人並みのつもりにしては、ふらふらしています。

「デジャヴ」「ナイトミュージアム」「ハッピーフィート」

 二十三日から旅行をするので、昼夜逆転の生活をまともに戻そうと思い、いつもは寝ている午前十時から映画館に行き、三つの映画館をはしごした。
「デジャヴ」「ナイトミュージアム」「ハッピーフィート」の三本である。
どの映画も時間潰しにはなるそこそこの面白さだが、忙しい時は時間の無駄づかいと言われても仕方がないような映画である。
 どれも内容をすこしでも書くと、それが、そのままネタばれになってしまう困った映画だ。
 つまり、ワンアイデアで、二時間近く持たせている映画で、そのアイデアを言ってしまえば、それで語り尽くせる映画である。
 どの映画のアイデアも、目新しいものではないし、最初にそのアイデアが馬鹿馬鹿しいと思えば、最後まで、首をひねりながら見続けなければならない。
 しかも、そのアイデアを、どの映画も最初の方で見せてしまうから、アッと驚くどんでん返しがある訳でもない。
 要するに、それぞれの映画のアイデアを許せる人は、最後まで見続ける事が出来るが、それが気に入らない人は、正直言って時間の無駄である。
 このブログを読んでくださる人に、時間の無駄はさせたくないので内容をちょっとだけ書く。
「デジャブ」は、殺された人を助ける為に、その人が殺される前の時間にタイムトラベルして殺人を未然に防ぐという話である。
 事件がテロ風で、殺された人数が多いのと、いろいろもっともらしい理屈をつけて、リアルな感じをだそうとしているが、所詮はタイムトラベルものである。
 良く考えれば……いや、良く考えなくても、馬鹿馬鹿しい話だが、予算をたっぷりかけ、きびきびした演出で、馬鹿馬鹿しさをごまかしている。
 タイムトラベルに付き物のタイムパラドックス(過去を変えると現在が変わってしまう)も、この手の映画によくあることだが、うやむやである。
 それを承知で楽しめる人には、やたら、お金がかかっていそうな映画なので、時間潰しにはなるかもしれない。……人のお金だからどうでもいいが、僕はそんなに予算をかけるアイデアではないと思う。
「ナイトミュージアム」は、博物館の様々な展示品が、夜になると動き出すという話。動き出した以上、何とか後始末をつけて欲しいものだが、そのまんま、映画は終わってしまう。どうでもいいけど、この映画の終わり方は首をかしげたくなる……それに舞台になる博物館、外側は僕も行った事のあるニューヨークの自然史博物館のようだが、中は、田舎にある何でも秘宝館のようで、あまりに貧弱である。
 こちらは、もっと予算をかけて大掛かりにして欲しい。
「デジャヴ」の予算の半分ぐらいを分けてあげたらいいのにと思った。
 脇役の老人を、僕が高校の頃観た「メリー・ポピンズ」のディック・バン・ダイクが……知っている人は少ないだろうなあ……演じていて、なつかしいというか、歳月の経つ時間の早さを感じてわびしかった。
 でもって、アカデミー賞のアニメ部門賞をとった「ハッピーフィート」。
 アニメのペンギンが、タップダンスをする話。本物のペンギンならともかく、アニメのペンギンじゃ、やたらと沢山出てきて一生懸命動いて見せてくれても、スタッフの皆さん、ご苦労様としかいいようがない。
 タップダンスは、本当の人間がやらなきゃ、面白くも何ともないということを再確認させてくれる映画である。

 この三本、眠気覚ましにはなったが、それ以上でもそれ以下でもなかった。
 
 
  
 
 
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