首藤剛志のふらふらファイル箱

人並みのつもりにしては、ふらふらしています。

チキンラーメン依存症

世間では、今日でゴールデン・ウイークは終りだが、僕のような自由業にとっては、ゴールデン・ウイークなど、あってないようなものである。
 とはいえ、人様が休んでいる時期に、こちらも、何となく仕事をしたくなく、かといって、浮かれて遊ぶのは後ろめたい気もするので、ほとんど、仕事場から外に出ないで過ごしてしまった。
 特に今日など、窓の外を見れば雨が降っていたので、一歩も部屋からでなかった。
 食事は買い置きのパンとコーヒー、インスタントラーメンで、一日が過ぎて行く。
 インスタント・ラーメンは、日清のチキンラーメンで、お湯を注ぐだけで三分間で出来るというやつだ。
 なぜか僕はカップヌードルが好きではなく、子供の頃から、なじみのチキンラーメンを、買ってしまう。
 チキンラーメンは、僕が小さい頃、発売され、長い間、三十円で売られていた。
 一時期、粉スープを入れて煮るタイプのインスタントラーメンに取って代わられて、東京から姿を消した時期があり、その頃は、九州で売られていると聞き、わざわざ取り寄せた事もある。
 ともかく、何も入れずに、お湯をかけるだけのチキンラーメンには、美味い不味いを越えた愛着がある。
 そんな人も多いのか、再び東京でも見かけるようになり、今は八十円代で、近くのコンビニでも手に入るようになった。
 なんだか、子供の頃とは少し味が違うような気もするが、インスタント食品といえば、こればっかり食べている。
 お湯にいれて煮ると一分間で出来るというのだが、僕は、どんぶりに入れて、お湯を注ぎ、お皿でフタをして、二分半ぐらい待ってから食べるやり方を変えないでいる。
 食べる場所も、仕事場の机の上と決めている。
 多分この習慣は、一生、続くだろう。
 いい歳をした、おじさんが、チキンラーメンを食べる姿は、かなりみじめったらしいとは思うが、止められないでいる。
 ここまできたら、即席チキンラーメン依存症なのかもしれない。