首藤剛志のふらふらファイル箱

人並みのつもりにしては、ふらふらしています。

冗舌とは……

  今日は、以前、何気なく本屋で、買っていた二冊の本を読んだ。
 一冊は、中村うさぎさんの「私という病」……ご本人の三日間のデリヘル嬢体験から東電OL殺人事件(僕の仕事場の近くで起こった事件だ)を考察した本。……いろいろ女性の心理を書いているが、要約すると、そういうエッセイだと思う。
 もう一冊は本田透氏という人の書いた「萌える男」……自分のオタクぶりもふくめて、近ごろ、流行りの男の「萌え」という現象を考察している本。
 どちらも読むと……迫力があるし、なるほどね、と思わず頷かされる本だ。
 二冊並べて読むと、一方は女性側から、もう一方は、男性側から、現代を描こうとしている。
 ただ、二冊とも、自分の言いたい所になるとやたら冗舌になる。
 自分の言いたい事に、確信を持っているようだ。
 物書きとしては、うらやましいなあ……と思う。
 だが、あまりに冗舌なために……本当に、あなたの言う事は、本当ですか?……と、首をかしげたくなるのも確かだ。
 冗舌……過ぎたるは及ばざるごとし……なんて文句を思い出してしまった。