首藤剛志のふらふらファイル箱

人並みのつもりにしては、ふらふらしています。

○○○やつら箱書き3

   ○○星やつら箱書き3
       シーン11
 ○ラムは気を失い眠り込む 
    残された一同……ラムをガラス箱に入れる……「眠れる森の美女」風……
                  (友引高校の瞬間移動法は、再考します)


 ○ラムの心の中
    そのまんまの姿で、東京の廃墟に現れる友引高校
    呆然の一同。なんとラムの心の中はさみしい世界なのだ。
 「おまえが悪い」
    と、あたるを責める一同

 ○校舎
    校舎からそろそろと出てくる一同
    移動装置の故障で、もとの世界に戻れない事を知る。
    この世界では面倒の財力も通用しない
めがね「これでおれ達は全員対等になったぞ」
    と、めがねは感動…。
    不毛の世界でサバイバルする術を早速考えだす。
    が、しかし…ラム星と地球が衝突して、ラムが死んでしまえば、この世界自体もこわれてしまう。
    滅亡の日まであと二日、48時間しかない。
    なんとかしてラムの記憶を戻さねばならない。
    どうすればラムの記憶は元に戻るのか?。
    通りの向こうにハート型をした氷の門があり、番人のバクがいる。
バク「その門の鍵を開ければ、記憶が元に戻るはず」
     と、バクは言う。
    鍵はどこにあるのか…
    バクいわく、ラムの心の中の大手町にある日本銀行の地下の貸金庫の中……
   ただし、貸金庫は時間錠で、朝6時にしか開かない。それにラムの心の中に住む、悪魔達がしっ かりと守っている。
    一同とりあえず日本銀行に行く。

      シーン12
 ○日本銀行
    楽したいあたるは一同の後ろからついていく。
    銀行の悪魔達は眠りこけている。

 ○銀行の地下
    忍込む一同。
    時間錠が開き、鍵を手に入れた途端防犯ベルが鳴る。
    逃げ出す一同。
    気がついた悪魔たち追ってくる。

  シーン13

 ○都心(地下鉄の線路、地下街)
    悪魔が一同を追いかける。
    一人また一人悪魔につかまっていく。
    都会の全てが目を覚まし、悪魔化して、一同に襲いかかって来るのだ。
    夕暮れまでに氷の門を開かなければ、ラム星と地球の衝突でラムは死んでしまう。
    そして……
    面倒も悪魔に捕まってしまう。
    ついに、残ったのは、あたる一人に……
    面倒は叫ぶ。
「ラムを救えるのは、あたる、おまえだけだ……時は迫る。走れメロス……じゃなかった……走れ、あたる!」
   「何でオレが、こんな事をせにゃならんの」
   と、ぼやきながらも、あたるは、走る。走る。走る。……
   夕暮れは迫ってくる。
    あたるは、氷の門を開けることができるのか……?

                    ……以上で、箱書きは終わります。
 
 この先は、脚本を書いてみなければ、どういう展開になるか、僕自身も分かりません。
 僕の思惑としては、あたるは、氷の門を開け、ラムを目覚めさせ、と、同時に、荒廃した東京から、友引高校は元の町に戻り、ラムの記憶も元に戻り、ラムの能力で地球とラム星の衝突も避けられます。
 と同時に、ラムは、あたるへの気持ちまで思い出し、あたるを追いかけます。
 追いかけられると、逃げるのがあたるの習性で、一目散でラムから逃げていきます。
 逃げるあたる。
 追いかけるラム。
 そのラムを追いかける面倒やメガネ達一同の構図でエンド・マークにするつもりでした。
 ○○○やつら2は、演出の書いた絵コンテ通り作られ、僕の箱書きとは、違うものになりました。
 僕の書いたプロットや箱書きとは、あまりに違う感覚の映画が出来た為、製作者や原作者は、かなり驚いたようですが、その後、演出家と製作、出版、原作者との間で、
何が起きたかは、僕のあずかり知らぬところです。
 僕は、劇場でその作品を見て、「あの演出家らしい映画だな」と、けらけら笑わせて貰いました。
 なお、演出家が最初に出して、没になったプロットは、ラムやわたる達が、自主映画を作ると言う内容だったそうで、そのプロットは、TV版のアニメで、実現させたそうです。
                   ……この話はこれで終りです。