首藤剛志のふらふらファイル箱

人並みのつもりにしては、ふらふらしています。

旅館「環翠楼」

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19日から二十日にかけて、小田原に行った。
 小田原の図書館に、寄贈した資料を見返す為と、「小田原の文学に光と風をおくる会」という会合に、出席する為である。
 会合では、箱根、塔之沢にある旅館「環翠楼」(かんすいろう)の見学が行われた。
 この旅館、明治の香りを今に伝える、巨大な木造の建築物である。
 はじめて、中を歩くと必ず迷いそうな複雑な作りの旅館だ。
 それが面白い旅館である事も確かだ。
 数年前、両親を誘って宿泊したことがあったが、建物に関する由来、各部屋、座敷、大広間等にまつわる話を説明してもらいながら、見学すると、宿泊した時とはまた別の趣がある。
 皇女、和宮との因縁、明治の文人や著名人との関わりなど、 建物全体が、明治の博物館のようなものである。
 僕よりも、ずっと歴史に詳しく、興味を持っている父が、宿泊だけでなく、この会合に参加していたら目を輝かしていたろう。
 最近、若い人の間では、温泉地に行くのに、近代的なホテルより、古い旅館を選ぶ人が多いという。
 そんな人たちには、同じ箱根の塔之沢にある、やはり古風な香りを残した少しこぶりな「福住楼」とともにお勧めの旅館だ。
 今の宿泊料は、聞き忘れたが、僕が泊まった時は、温泉地の普通の高級旅館の値段だった記憶がある。
 馬鹿げて高いわけでもなく、それで、明治の雰囲気にひたれるのだから、安いぐらいかも知れない。
「環翠楼」の全体は、大きすぎて、写真では撮れなかった。