首藤剛志のふらふらファイル箱

人並みのつもりにしては、ふらふらしています。

「X MAN」と「スーパーマン」

僕は、このブログには、つまらない映画や、出来の悪い映画の事は、時間の無駄だと思うから書かないようにしている。
 しかし、昨日見た「XMEN ファイナルデジジョン」は……脚本の出来の悪い見本として、紹介する。
 「X MEN」は、1も2も見たけれど、今回はひどい。
 おそらく原作のアメコミを知っている人(僕は知らない……)しか理解出来ないストーリーである。
 理解出来ないから、超能力合戦を、絵にして見せただけとしか説明の仕様がない。
 「スーパーマン・リターンズ」の監督が、この作品を、降りて、「スーパーマン」を監督したと聞くが当然である。
 脚本を比べたら、誰だって、「スーパーマン」を選ぶだろう。
 この映画に比べると、「スーパーマン」は、じつに良く出来た脚本である。
 スーパーマンの敵になる大悪党の、せこくてドジなところなど、つっこみどころがいくつもあるが、
それが、分かっていてわざと作っている確信犯的な脚本なのである。
 スーパーマンの恋人だった筈のロイスの夫の存在など、じつに良く考えて設定されている。
 スーパーマンの世界観を、良く理解して、分かりやすく描いてくれている。
 スーパーマンとは何か?……などという、ちょっと宗教的というか哲学的な気分にさせてくれるのも見事だと思う。
 同じアメコミの映画化でも、脚本次第で、片方がA級なら、「XMAN」はB級、C級を越えて、文字通りX?級になってしまった。
 脚本次第で、これほど差が出るのか「人の振り見て、わが振り直せ」ではないけれど、「人の脚本見て、わが脚本、直せ」の見本みたいな二作品である。
 脚本に興味のある方なら、両方を見比べてみるのも、いいかもしれない。
 映画は脚本のでき次第というのが、よくわかる。