首藤剛志のふらふらファイル箱

人並みのつもりにしては、ふらふらしています。

DS復活……ただし妻だけ。

 押入れの中にしまわれて、ホコリにまみれる筈の任天堂DSだったが、意外な展開が待っていた。
 妻が「頭を鍛えるソフト」を、ほんの試しにやって見たら、何といきなり実年齢より十二才も若い判定がでたのである。
 僕は実年齢より二十才も歳を取っている判定だった。
 十一才の娘も、慣れない事もあってか、判定は三十才代である。
 僕と妻とは十二才の歳の差があるから、その差をプラスすると、二十才プラス十二才プラス実年齢差十二才、じつに僕の脳より四十四才分も妻の脳は若いという事になる。
 DSのソフトによると、僕の家族で一番、頭が若いのは妻ということになってしまうのだ。
 いつもどこか抜けていて、そそっかしい僕の妻が、一番なんて……!!!!
「オー、ホッホッホッホ。これが実力よ……」
 妻は高笑いである。
 そして、より若い歳に自分を近づけようとして、DSの「脳を鍛えるソフト」にはまり込んでしまった。
 目指すは、二十才の脳だという。
 娘と僕は、どっちらけである。
「そんな結果が出る筈がない……このソフトはあてにならない。信用出来ない」
 が、僕と娘のくやしまぎれの意見である。
「いいえ、天下の任天堂が出して、しかもベストセラーのソフトに、間違いが有る筈がありません……オーホッホッホ」
 妻は、有頂天である。
 本当に、このソフト、当てになるのだろうか?
 僕としては、どうせ、DSを使うなら「料理」のソフトでも買って、まともに食べられる目玉焼きのひとつも作って欲しいのだが……
 とんでもないゲーム機を買ってしまったと、後悔しきりである。