首藤剛志のふらふらファイル箱

人並みのつもりにしては、ふらふらしています。

これでいいのか? 引きこもり?

 今日で二日目の引きこもりである。一日中、部屋にいて、全ての用事は電話で済ました。
だが、かかってくる電話の多さに驚いた。用事の電話ではない。投資の勧誘の電話である。
 今日だけで六本、投資会社から電話がかかってきた。それぞれ違う会社である。
 それにしても、株の投資を電話だけですすめ、アポイントを取ろうとしている。取り合えず会ってくれと言う。
 必ずもうかる話だからと、しつこい事、この上ない。
 笑っちゃうのは、仕事場の電話番号を実家の電話番号だと思っていることだ。
 電話帳には、仕事場の電話番号が、僕の自宅として載っている。
 つまり、電話の主は、電話帳を頼りに、片っ端から電話をかけているのだ。
 手当たり次第、下手な鉄砲も数撃てば当たると言うつもりなのだろう。
 そして、その下手な鉄砲が当たる時もあるから、電話をだれかれ、構わずかけてくる。
 昼間、自宅に電話をしても、専業主婦か、ご老人しかいないだろうに、それでも電話がかかってくる。
 それにしても、これだけ電話がかかってくるのは、この世の中には、電話だけで簡単に株や投資に興味を示す人が多いと言うことなのだろう。
 汗水かかずに、お金を儲けようと思っている人が多いから、それを狙って沢山の電話がかかってくるのだろう。
 近年、素人の投資家がずいぶん増えているという。株は素人に取って見れば博打と同じである。
 今や女性で、株の投資や勉強をしている人も多いという。
 働かずに金を夢見る日本人が、確実に増えているということだ。
 ニートやフリーターが年々、増加しているのと無関係ではないと思う。
 働いてお金を稼ぐのが、馬鹿なような風潮である。
 物書きなどと言う商売も、博打のような職業だが、その物書きの僕が、呆れるほど、博打好きの人が多いという事になる。
 つい最近、バブル崩壊の経験があるのに、のど元過ぎれば、この有り様だ。
 みんながみんなホリエモンになれるはずはないし、当のホリエモンさんも今は、あの有り様である。
 それでも、こりずに、みんな、働かず、金を儲ける方法に熱中しているとすれば、そのうち日本が金の亡者だらけの三流国になるのは目に見えている。
 今だって、日本が一流国だなんて、思っていないけれど、お金に対する品位が無くなって行くのは
情けないような気がする。
 こんな電話が、頻繁にかかってくるようじゃ、何のために引きこもりしているのか……外をふらついている方がましなような思いすらする。
 てな事を考えているうちに、夜になってしまった。
 僕の仕事?……そんな訳で、はかどっていません。……というのは、電話に責任をなすりつける僕の口実に過ぎないか……?……すいません……と、自分で自分にあやまっている。
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