首藤剛志のふらふらファイル箱

人並みのつもりにしては、ふらふらしています。

引きこもりは続くけど……

4月16日
 引きこもりが続いている。
 しかし、仕事がはかどっているかというと、そうはいかない。
 今日は全国的に日曜日である。
 人が休んでいる時に、なぜ、仕事をしなければいけないのか。
 などと、怠けの口実を探している自分がいじましい。
 本当は、物書きには人並みの休日は無いのである。
 そのかわり、その気になれば、人が働いている日を休みにするのは自由である。
 自由業と言われるゆえんであろう。
 ただし、休みばかりしていると、自由業とは言わず無職といわれる。
 現実的には、物書きは土日、休日が、一番忙しい。
 締め切りや、脚本の本読み、打ち合わせが、休み明けに集中する事が多いからだ。
 編集者や放送関係、製作会社関係の人たちは、自由業ではないから休日は休む。
 そのかわり、休日明けには原稿が無ければ仕事にならない。
 だから……
 「原稿の締め切りは月曜に……」とか「連休明けに……」とか「正月休みが終わったら……」というのがやたら多い。
 年末進行とやらで、みんなが年末年始を休むために、十一月の終わりと十二月の始め頃が、やたら忙しくなるのは売れっ子の物書きである。
 普通の物書きは、人が正月気分でいるうちは、仕事の真っ最中である。
 僕は、物書きと言う仕事は、書く気がなくなれば、一年でも二年でも休める良い仕事だと思う事にしている。
 ただし、それだけ休むと、仕事が来なくなる可能性も多いから、結局、無職ということになる。
 自由業と無職は紙一重……物書きは、なかなかスリルのある職業であるなあ……などと思いながら、ろくに仕事もせず、引きこもっている僕の今の状態を脚本にすれば、結構面白いサスペンス作品になるかもしれない。……なるわけないな……。