首藤剛志のふらふらファイル箱

人並みのつもりにしては、ふらふらしています。

人並みへのチャレンジ

 人並みの生活をするには、まず午前中に起きて朝ご飯を食べる事だ。
 ところが、昨夜、仕事の事を考えながらついつい午前五時まで起きていたせいか、今日起きて時計を見ると午後二時だった。
 慌てて渋谷の街に出て、定食屋にいって焼き魚を食べる。
 午後三時の朝食なんて相当変だが、ともかく一日三食食べるところから人並みの生活習慣に戻ろうと思う。
 これから徐々に寝る時間を早くしていくつもりだ。
 いままでは、三十分程度の脚本なら書き始めたら書き終わるまでは、休憩もとらず十時間以上何も食べずに机にしがみついているのが習慣だったが、歳のせいか、書き終えた後の体のダメージが大きい。
 おまけに、書き終えた後の興奮でなかなか眠れないし、疲れて食事をとる気力もなかった。
 もう若くはないのだから、今後は、書いている途中でも時間を決めて休憩を取り、ちゃんと食事して、一日二回は外を散歩しようと思う。
 気がついてみると今年になってからは、ほとんど映画館にも行っていない。
 映画館に行って映画を見るのも、僕にとっては仕事のようなものだが、面倒くさいというか、行く気力もなかった。
 どんな娯楽映画でも、仕事だと思ってみるとかなり疲れるのだ。
 ここ二・三日、散歩を続けているが、体力がだんだん回復していくのが実感できた。
 これで、一日に映画館を三館ぐらいはしご出来るぐらいの体力がつけばいいと思っている。
 とりあえず、午前中に朝ご飯を食べられるようになりたい。
 そして、外の明るいうちに、仕事を済ます事を目標にしたい。
 ついでに、煙草も本数を減らし、禁煙できれば、ベストである。
 普通の人達には当たり前の生活習慣だが、二十代から不規則ででたらめな生活にどっぷりつかっていた僕には、結構難しい事なのだ。
 この歳になって、人並みの生活習慣ができるかどうか……僕にとっては大袈裟でなく、まさにチャレンジである。