首藤剛志のふらふらファイル箱

人並みのつもりにしては、ふらふらしています。

唖然・呆然……

 呆然とか唖然とかいう言葉があるが、まさに、その言葉ぴったりの気分が、今の僕である。
 野球に興味の無い人にはどうでもいいことだと思うが、さっきの巨人・阪神戦の事である。
 阪神ファンとしては、あんまりに絵に描いたような負け方で、ドラマでも普通、こんな負け方はできないぐらい、脱力感に見舞われる敗北である。
 脚本でこんなストーリーを考えたら、馬鹿と思われるから、決して今日の試合の真似はしないように……巨人ファンも、今日のような勝ち方を信じていたら、アホと思われるから、あの試合は夢だったと、考え直してください。
 それにしても、この脱力感は、前代未聞なぐらいこたえた。
 で、空気を変えるために、僕へのコメントにあった質問に僕なりのお答えをします。
 日本初のOVA(オリジナルビデオアニメ)は「街角のメルヘン」ではなく「ダロス」ではないかと言う質問です。
 確かに発売されたのは「ダロス」それに「バース」の方が先です。
 ただし、両作品とも、最初はテレビ・シリーズとして企画されたもので、それが実現化されずに
 OVAに変更され作られたものと聞いています。
 「バース」のテレビ化の企画には、僕もちょっと参加していたので、ノベライズ(内容はOVA作品とはずいぶん違いますが……)の「バース」は僕が書く事になりました。
「街角のメルヘン」は、企画からして最初からOVAを目指しました。
 だから、テレビ化が絶対不可能な、作家本位な、あんな作品ができたのです。
 日本初と言う意味を、どういうふうにとらえるかで、違うとは思いますが、「ダロス」「バース」は、もともとテレビ・シリーズを目的としていた点で「街角のメルヘン」とは目指すものが違っていたと思います。
 現代のようにOVAが全盛の時代(OVAを売るために、その宣伝のため深夜にテレビ放映する)では、どちらが日本で先かは、どうでもいいような気がしますが、「街角のメルヘン」の商業的な失敗は、その後のOVAの方向性を(テレビで放映してもいいような、ストーリー性のあるOVAばかりになった。作家性の薄いものになった)ずいぶん変えた責任のようなものは、少し感じています。
 これで、質問いただいた方の了承はいただけますでしょうか?……
 それにしても、今日の阪神は……!!??……明日の夜は、引きこもらずに街をさ迷おうと思う。