首藤剛志のふらふらファイル箱

人並みのつもりにしては、ふらふらしています。

仕事場から一番近いレストラン

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 ミュージカルが終わって、演出をしたわけでもなし、作曲をしたわけでもなし、まして出演した訳でもなし、監修しただけなのに、ぐったり疲れて、一日中、仕事場にこもっていた。
 気疲れと言うやつである。食欲もなく、近くのコンビニに行く気もしない。
 コンビニより近い所にレストランがあるが、ここは、日本で十本の指に入るといわれる店で、住宅地の真ん中にある。
 「シェ・松尾」という店である。
 十本の指に入るといわれるような店は、みんな、自分の店が日本一だと思っている。
 何十年か前に、父親の誕生日祝いに利用しようとしたら、当分予約は一杯ですと断られた。
 父親の住む実家からも一番近いレストランなのだが、断られたのが何となく腹が立って、以後、一度も行っていない。
 いつも、店の前を通るのだが、さすが、高級レストランだけあって、店の前で、記念撮影する人もいれば、なにより、店のサービスがよさそうだ。
 夜九時頃、通りかかると、店の人が、門の前まで来て、客を見送っている。
 駐車場まで案内している姿も見た。
 予約が必要だし、一人で入る店でもなさそうだし、第一、どんな美味しい料理を出されても、こちらの舌が、酒と煙草でマヒしているだろうから、その美味しさも分からないと思う。
 昔は食通ぶって、有名どころの高級レストランは、女性同伴でほとんど行ったたつもりだが、値段の四分の一が、雰囲気料のような、高級レストランは、この歳になったら、その高い金額を払うのがもったいない。
 なぜか、日本で十指に入る店で、行っていない店が、仕事場から一番近いこの店だけになってしまぅった。
 このレストランの次に、仕事場に近い食堂といったら、なんと牛丼屋である。
 したがって、僕の食生活は、このレストランの次に近い住宅街の外れの牛丼屋とコンビニである。
 この高級料理店は渋谷の東急本店にも支店があるが、どうせ行くなら、本店のこの店だろう。
 舌に自信があって、同伴者に恵まれ、お金があって、渋谷から歩くには、空しいから、高級車で訪れる余裕のある方は、一度、試しに予約して行ってみるといい。
 僕は、今となっては、誘われても行かないだろう。
 医者から酒を止められている僕には、ワインを飲めない高級レストランなんて、一生、無縁だ。
 近くにあるのに、残念といえば残念である。
 行った事のある人は、どんな店か教えてください。
 写真はレストランの門構えである。
 場所は、渋谷の、高級住宅地松涛(しょうとう)の真ん中……とてもレストランにはみえないでしょう?
 僕の今日の食事は、冷蔵庫の中のバナナと栄養飲料のウイーダである。
 みじめといえばみじめである。