無縁じゃないぞ。日本チームのはらはらどきどき……
野球は、日本が韓国に勝ち、決勝進出が決まった。棚からぼたもちが、二度、あったようなものである。テレビを見ていると日本中、大喜びのようだが、立場を変えて見るとどうだろう。
今までの試合、全部勝ってきたのに、一試合、負けただけで、サヨナラの韓国は、思わぬところに捨ててあったバナナの皮に、滑って転んだような気分かもしれない。お気の毒である。
メキシコに負けて準決勝にすら出られなかったアメリカも、同じ気分かもしれない。
本当に、世の中、何が起こるか分からない。
何が起こるか分からないからはらはらしているのは、今の僕も同じである。なんの事かと言うと、今、三年がかりで製作中の子供向けの舞台ミュージカルの事だ。
監修するつもりだけだったのが、気がつけば、作詞に加わっているし、脚本も三分の一は、書いている。作品のテーマも、気がつけば僕が見つけたようなものだ。
十年前までは、ミュージカルに対して多少の自信があったが、それ以後、ブランクが開きすぎている。テーマも形式も、いままで少なくとも僕が経験した事のない新型のミュージカルである。
題名は「不思議の国のアリスのマッチ売り」という奇妙なもの。登場人物も、題名にある、アリスも出てくればマッチ売りの少女も出てくる。魔女も出てくれば、わき役では、シンデレラ、白雪姫、アラジン……その他大勢出てくるのである。どんなミュージカルになるか見当つきますか?
もちろん、ぬいぐるみを使うショーのようなものではなく、本格的なミュージカルのつもりである。
音楽も、聞いただけのところではいい曲がぎっしり詰まっているし、振り付けも演出も決まっている。
二十四日には、役者を集めて本読みが始まる。それでも、どんなものが今は出来るか分からない。
うまく踊れるか、歌えるか、それも、ある程度の予想しかつかない。
舞台の幕が開いて、うまくいけば、ご苦労さんだが、失敗すればスカタンである。
自信は、正直言って…………あるような…………実はない。
もちろん稽古中も、直しは続くだろうし、上演予定の六月までははらはら、どきどきである。
もともと、芝居は、製作中は作者のもので、稽古中は演出、振り付けのもの、しかし、舞台がはじまれば、役者のものだといわれている。
役者のコンディション、実力、演じているその時の気持ちで、舞台はがらりと変わってしまう。
まして、歌と踊りがからむミュージカルである。観客の反応次第でも、雰囲気は変わってしまう。
おまけに、今回の観客の主流は、あきっぽいお子様である。
予算から考えても、初演だけでポシャってしまっては、骨折り損の金食い虫になりかねない。
僕がお金を出すわけではないけれど、再演しないと、元が取れないと思う。
僕の場合、アニメの場合も、何が出来るか、やって見なければ分からないような作品の連続だった。
だから、この手の、はらはらどきどきには慣れているはずなのだが、その度に、はらはらどきどきの質が違うから飽きる事はない。
飽きる事はないが疲れる事は確かである。
野球の日本チームのような、たなぼた的、奇跡を願っている。
だから、今回の野球の日本チームで起こっている出来事は、人事には思えないのである。
今までの試合、全部勝ってきたのに、一試合、負けただけで、サヨナラの韓国は、思わぬところに捨ててあったバナナの皮に、滑って転んだような気分かもしれない。お気の毒である。
メキシコに負けて準決勝にすら出られなかったアメリカも、同じ気分かもしれない。
本当に、世の中、何が起こるか分からない。
何が起こるか分からないからはらはらしているのは、今の僕も同じである。なんの事かと言うと、今、三年がかりで製作中の子供向けの舞台ミュージカルの事だ。
監修するつもりだけだったのが、気がつけば、作詞に加わっているし、脚本も三分の一は、書いている。作品のテーマも、気がつけば僕が見つけたようなものだ。
十年前までは、ミュージカルに対して多少の自信があったが、それ以後、ブランクが開きすぎている。テーマも形式も、いままで少なくとも僕が経験した事のない新型のミュージカルである。
題名は「不思議の国のアリスのマッチ売り」という奇妙なもの。登場人物も、題名にある、アリスも出てくればマッチ売りの少女も出てくる。魔女も出てくれば、わき役では、シンデレラ、白雪姫、アラジン……その他大勢出てくるのである。どんなミュージカルになるか見当つきますか?
もちろん、ぬいぐるみを使うショーのようなものではなく、本格的なミュージカルのつもりである。
音楽も、聞いただけのところではいい曲がぎっしり詰まっているし、振り付けも演出も決まっている。
二十四日には、役者を集めて本読みが始まる。それでも、どんなものが今は出来るか分からない。
うまく踊れるか、歌えるか、それも、ある程度の予想しかつかない。
舞台の幕が開いて、うまくいけば、ご苦労さんだが、失敗すればスカタンである。
自信は、正直言って…………あるような…………実はない。
もちろん稽古中も、直しは続くだろうし、上演予定の六月までははらはら、どきどきである。
もともと、芝居は、製作中は作者のもので、稽古中は演出、振り付けのもの、しかし、舞台がはじまれば、役者のものだといわれている。
役者のコンディション、実力、演じているその時の気持ちで、舞台はがらりと変わってしまう。
まして、歌と踊りがからむミュージカルである。観客の反応次第でも、雰囲気は変わってしまう。
おまけに、今回の観客の主流は、あきっぽいお子様である。
予算から考えても、初演だけでポシャってしまっては、骨折り損の金食い虫になりかねない。
僕がお金を出すわけではないけれど、再演しないと、元が取れないと思う。
僕の場合、アニメの場合も、何が出来るか、やって見なければ分からないような作品の連続だった。
だから、この手の、はらはらどきどきには慣れているはずなのだが、その度に、はらはらどきどきの質が違うから飽きる事はない。
飽きる事はないが疲れる事は確かである。
野球の日本チームのような、たなぼた的、奇跡を願っている。
だから、今回の野球の日本チームで起こっている出来事は、人事には思えないのである。