首藤剛志のふらふらファイル箱

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ミンキーモモ マニアックス 付録絵本用脚本その1

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 この作品は、ミンキーモモ ・マニアックス というCD-Rに、付録として、つけられた絵本の脚本です。
 このCDーRには、仕掛けがあり、CD-Rの全部をクリアして。その証拠の宝石を全部集めなければ、見る事の出来ない仕組みになっていました。
 これがなかなか難しく、CD製作に参加した僕本人が、たどりつけないほどでした。
 ミンキーモモ マニアックス自体が絶版になった今、ほとんどの人が読む事の出来ない幻の作品になっています。
 そこで、その内容を掲載しておこうと思います。
 アルファベットで書かれているト書き部分は、わたなべひろし氏が、書いた絵の部分です。 


I. 魔法のプリンセス ミンキーモモ マニアックス THE CD RM パート1
               首藤剛志

「明日どうなる」……パート1
A. 西暦900年代のどこかの地球
1. 「むかしむかし……といっても、今からだったら、しっかりむかしと思えるむかし……どこかの宇宙のどこかの銀河系のどこかの太陽系のどこかの地球のどこかの夢の国に、一人の女の子がおりました……夢の国の名はフェナリナーサ……そして」

B. 西暦900年代のミンキーモモ……両親(フェナリナーサの……)や3匹(もちろん動物になっていない3人組)の肖像画……(泰西名画)風かもしくは、古代イングランド……ないしはバイキング風の稚拙な絵でもいいかな……。
1. 「女の子の名はミンキーモモといいました」。
(ここから先は、長文につき……興味のある方だけどうぞ)
実は、この名前の由来は……その子のママ(お妃さま)が、地球の人々にそう呼ばれていたからで……そのママのママもそのママのママもそのママのママのママもミンキーモモと呼ばれていたのでそのままミンキーモモとよぶことにしたらしいのです。
 いいかげんに思えるかもしれませんが、こういうセンスはエエダバ流と呼び、夢の国としては、わりと正当な流儀なのです。
 ちなみに、海の底にある夢の国マリンナーサも、お茶で言うなら……ええだば流海千家みたいなもので、正統派に近いのです。
 したがって、後に地上にやって来たマリンナーサのプリンセスも、前に来たフェナリナーサのプリンセスがミンキーモモという名だったということだけで、ミンキーモモとよぶことになりました。
 ちなみに、地底の国のプリンセスをレイと呼んだり、悪夢の国のプリンセスをシャドーと名付けたりしたのは……夢の国としてはいささかエエダバ流のヌーベルバーグ……ハンバーグではありません。料理で言うならヌーベルキュィジーヌ……カルト的な名付け方と呼べるでしょう。
さらに、ちなみに(さらちな)……、モモでも……ドイツ生まれ……イワナミ訳のモモはエエダバ流とは血筋が違い……その他……モモコ・プリシラやら菊池さんちの桃子さんやら……モモ的名前をいっぱい聞きますが、ミンキーモモとはさほど関係は……あるのかなあ?……むしろ東洋の桃の節句や3匹お供の桃太郎の方が近いかも知れません。
 しかしながら……さらに、さらにちなみにちなみに、(さらちなちな)一万円札にお顔が載っている福澤諭吉さんは、自分のお子サンに桃太郎のことを悪いやつだと教えています。
 いくら鬼が悪いからって、こらしめるまではいいとしても、やっつけてお宝をぶんどってくるのはけしからんというのです。
 相手が悪い奴なら何をやったっていいというのか……鬼には鬼の立場があらあ……相手の気持ちも考えたらどうですか……
100年前のこの意見……ちょっと日本人ばなれしていて……もしかしたらエエダバ流かもしれません。
フェナリナーサとしても桃太郎の行動はあまり感心していないようです。
だから、桃太郎とミンキーモモが似ているとしたら……3匹のお供がいることだけで……鬼退治は関係ないと思いますよ……」


C. フェナリナーサの全景……花火の飛び交う饗宴
1. 「さて……今から考えればしっかり昔のその日は、フェナリナーサのグッド・ナイトパーティでした。それまで長い間、開業していたフェナリナーサが眠りの期間にはいるのです」
D. パジャマやネグリジェを着た夢の国の住人が、広間で乾杯している。
もちろん、ミンキーモモやお供達……王様、お妃様もいる。
1. 「だば、ちょっち、お休みだば……」
 王様がいいました。
「ちょっちのお休みといっても、わたしたちのおねむは一眠り1000年……目覚めた時はどんな地球になるんでしょうか」
 お妃様が少しだけ心配そうにいいました。
「楽しみだなあ……1000年後の地球って……しんしん興味!」
 元気なモモは、まだまだ眠りたいとは思いません。
 でも、眠れぬ森の美女系のお妃の子供であるミンキーモモは、眠るのも大切なことです。……まして「大人になったら何になる」が、キャッチフレーズのようなミンキーモモにとっては、朝起きて夜寝る一日が大人への一歩一歩……不眠症ではなかなか大人になれません。ほら、寝る子は育つっていうでしょう?
 王様がいいました。 
「お眠り中は、ほかんとこの夢の国のみなさん、よろしくたのむだば……」
E. 様々な夢の国の王様・王妃様がいる。(様々な民族のモモ風一家……紀元1000年前後の人達の衣装をしていればよろしいでしょう。大変?なに、最前列の数組が違えば後はごろごろでよろしいと思います)
1. 夢のかたちはいろいろ十色……人それぞれに夢の形があります。ですから、夢の国はその頃……様々にあったのです。ですから、一つ二つの夢の国が休業になっても……どうってことなかった筈でした……ところが……
「よろしく頼まれるつもりはやまやまだば……でも……それ言われるとつらいとこあるだば……」
F. 悪夢の国の王様・お妃・シャドー……これ……新しい方のミンキーモモに出て来たシャドーの子供の頃……どんなんや?
1. それは……夢の国の裏千家ともいえる悪夢の国の王様でした。
けっして悪い方達ではありません。楽しい夢もあれば、怖い夢もある。あなただって、ほら……怖いことって好きでしょう? スリルあるでしょう? そうゆう楽しい悪夢の国の王様です。
「どうゆうことだば?」
フェナリナーサの王様は聞き返しました。
 
G. 悪夢の国の王様が……話す。その背後に……予言者たちの図……まあ
山上の垂訓風……の光景があればいい。
1. 「あんたたちが……眠りから覚めるのは……西洋の人間達が言う所の20世紀の後半だばね……その時、この星は滅びるという人達がおるだば……その考えに最近、とりつかれている人達がふえてきただば……断っておくだば……わしらのせいではないだば。夢があるから悪夢がある。生きていなければ夢は見ない。だから……生きていなければ悪夢もない。この星が滅びるなんていうことは、わしら、悪夢にもない考えだば……」
フェナリナーサの王様は、ちょっと慌てました。
「こまるだば……フェナリナーサが開店したとき地球が滅びていては……どうにもこうにも夢も希望もなるようになるだばないだばさ」
フェナリナーサの王妃様はきっぱり言いました。
「その時……地球が滅びていたらどうにもこうにも夢も希望もへったくれもありません。フェナリナーサ自体が存在できません」
フェナリナーサの王様が悪夢の国の王様に聞きました。
「いったい誰がそんな夢も希望も無いことをいっているんだば?」
悪夢の国の王様は言いました。
「西洋近辺で1000年前あたりから……ようするに、紀元そこそこあたりからやたらはやりだした予言というものだば……」
「予言ってなに?」
ミンキーモモが聞きました。
H. ミンキーモモの?????(はてな)の表情
1. モモには予言という意味が分かりません。
「未来のことがわかると言うことだば……最近、夢の国に変わって予言の国っていう新興勢力が景気がいいんだば」
 悪夢の国の王様がいいました。
「つまんない……」
モモは思いました。
「先のことが今からわかったら、どきどきわくわく
できないじゃない。夢も希望もどきどきできなきゃ……しらないないない……ぱっぱらぱーじゃない」
悪夢の国の王様がいいました。
「人間と言う生き物、世の中、長く存在して来ると……夢や希望を持つことになまけぐせがついてきて、未来のことをてっとりばやく先に知りたくなるのかもしれないだば……だれかがこの星が滅びるといったら……ものごとは気の持ちよう……信じる人がおおければほんとにほろびてしまうかもしれないだば」
フェナリナーサの王様はいいました。
「そこはそこ……起きているあんたたちががんばってくれるだば」
 全員が答えました。
「なるよになるだばないだばさ」

I. こけるフェナリナーサの一同。
「この1000年の間に夢や希望が予言に負ければ……そら、起きているわし等は責任上しょうがないと思っちゃうだば。でも、眠っていたフェナリナーサご一同に、起きた時、夢や希望がなくなっていたりして、どう責任とってくれると文句いわれてもこまるだば」
「それもそうだば。うちとこがぐうぐう眠っていている間のこと、文句はいえんだば」
フェナリナーサの王様は、納得しちゃいます。
「困ったことですわねえ」
そろそろ眠くなって来たお妃様があくびをおさえながら言いました。

J. モモの決意顔  というよりにっこり……
1. 「わたし、まだ、ちょっち眠くない。ちょっと行って来ていいかなあ。話しつけに……」
 王様が聞きました。
「どこへいくだば……」
「予言の国……わたしが起きた時に、この星が滅びていたら困っちゃうもん……だって、おとなになれないじゃん……」
「12時までにはかえってくるだば……」
「そうです……たとえ12歳とはいえ、夜更かしは、お肌の敵ですからね」
 王妃様がミンキーモモにいいました。

K. 予言の国(どんなんだろ?}へミンキーモモ……初代きんとと号に乗って飛んで行く。
1. フェナリナーサ歴ダバ数○回目の休業一時間前……ミンキーモモは予言の国へ向かいました。これは、後で思ったことですが、一時間で戻って来るには……もったいない出会いでした。だって、予言の国の王子……ノットラスってけっこう素敵な子だったからです。少なくとも夢の国のパッパラパーな男の子たちしかあったことのないミンキーモモにとっては……やばいぞ……さあ……どうなる……ああなるミンキーモモ……」


L. 美少年ノットラスと向かい合うミンキーモモ
1. 「ごめんなさい……あと続く……(ついでに……ちなみに……ノストラダムスという有名な予言者は……西洋の暦……西暦1503年にフランスに生まれたお医者さんで、当時流行ったペストの治療で頑張った人で……ペストという病気があんまりひどいからかどうかしりませんが……このままじゃあかん……世の中、滅びてしまう……そして……どうなるきっとこうなる……といろんなことをわかりにくい文章に書いた……今はお医者さんというより予言者として知れわたった人だそうです。少なくとも、ミンキーモモが、ノットラスに会った頃より、500年近く後の人で……この話に関係あるかどうか知りません。
少なくとも、ノストラダムスの近辺で起こったルネッサンスやら宗教改革やら……その類の影響をミンキーモモとこのお話しが影響を受けている筈もありません。
ようするにこの作品は実在するなんたらかんたらには一切関係ないフィクションであります。)

ミンキーモモ マニアックス 明日どうなる2につづく