首藤剛志のふらふらファイル箱

人並みのつもりにしては、ふらふらしています。

謹賀新年

あけましておめでとうございます。……で、正月三日が過ぎた。
 大晦日に、十数年ぶりに「紅白歌合戦」を見てから、わが家のテレビでは恒例の「ジルベスター・コンサート」のカウントダウン・クラシック……今年は「威風堂々」だった……を、実家で見た。
 明けて元旦は、神棚を拝み、お雑煮、おせち料理、初詣、人並みの正月は、何年ぶりだろう。
 僕は、海がすぐそばの小田原に二十年近く住んでいて、初日の出を一度も見ていない生活……いつも寝過ごしていた……を、していたのが、今更ながらに惜しまれる。
 東京にいる今はもう、海から陽が昇る光景は二度と無理だろう。
 二日目は、親戚一同が、実家に挨拶に集まってくる。
 あれやこれやで、僕にとっては近年まれに見る疲れた正月だった。
 人並みの正月って、なんて忙しいんだろう。
  これを八十過ぎの父母は、ここ何十年も続けているのである。
 いつもの僕の年末年始が、いかにだらけていたか身にしみた。
 娘は、人並みの正月に、うきうきはしゃいでいる。
 僕は、くたくたである。
 正月は、人並みの人には休みの筈である。
 それが、自由業の僕にとっては、目まぐるしく感じられる。
 いまさら、人並みには戻れないが、不規則極まりない僕の日常を、いささか反省させられた。