首藤剛志のふらふらファイル箱

人並みのつもりにしては、ふらふらしています。

109のおじさん

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渋谷の109に行ってきた。
 いちまるきゅうと呼ぶようである。
 要するに東急系と言う意味のだじゃれだろう。
 知っている人は知っていると思うが、女の子というかお嬢さん向けの店が、ごっちゃり入っている
ビルである。
 渋谷に二つあるが、どちらも、おじさんが一人でうろつくと、危ない人に思われかねない。
 おばさんとおじさんでも変だし、おじさんと若いお姉さんのカップルも、相当変である。
 そこで、おじさんは、十歳の自分の娘をデイト相手に選ぶ。
 おじさんとその娘なら、何とか様になる。
「娘のつきあいか……しょうがねえなあ……」などとため息をつく振りをしながら、しっかり、今の女の子の流行を、観察するのである。
 109の中をうろつくと、僕が女の子と呼ぶには若すぎるお嬢さんたちのファッションがよく分かる。
 幸いにして、僕の娘は、そういうお嬢さん達の流行に夢中にならない育ち方をしているので、買い物をしても出費が少なくて助かるが、お嬢さんっ子ファションに、目の色を変える子供を持つ親にとっては、目まいを起こしそうなファッションやグッズがそろっている。
 子供(特に流行に敏感な女の子)を持つということが、いかに大変か、実感出来る所である。
 109とは、ずいぶんタイプは違うが、オタク系の秋葉原や、乙女チックな池袋には、当分、近づくのはよそうと思う。
 とはいいながら、一緒に付き合ってくれる人がいれば、いつでも行く準備は出来ているおじさんの僕は、自分の好奇心の強さに、実は、自分でもあきれている。
 本来なら、休日は、渋谷なんぞうろつかず、箱根か伊豆の温泉につかって、のんびりしていい歳ごろな筈である。
 それなのに、なぜか、自分で自分にあきれながら、今日も、ふらふら街を歩いているおじさんが、僕である。